Vapor Trail

明るく楽しく元気よく

ajitofm 23: Effective Presentations を聴いて

ajito.fm

通勤中にエンジニア関係のポッドキャストをよく聴いていて、PHPの現場とかajitofmとか最近だとアジャイルについてやってるFukabori.fmがお気に入りです。 色んなお話を聴いていて、個人的にt_wadaさんが出ている回は学びが多いなと感じているんですが、この回が何回聴いてもすごく良くて印象に残った部分とかを書きました。
※発言内容を忠実に書き起こしたわけではないので注意してください。

4月に収録された回で新入社員研修の時期ということもあって、学び方についての話から。

学び方の話

  • t_wadaさん
    『エンジニア・プログラマとしてずっと生きていくってことは、ずっと勉強していくってことだけど、自分が自由になる時間っていうのは年々減っていくので、学習自体を効率化しないと、いつか勉強ができなくて自分が詰んでしまうときがやってくる。としたらどうやって効率的に学びを続けていくのか。』
    『フィードバックサイクルをうまく構築して回すことができれば学びっていうのはうまく回る』
    『アウトプットするとインプットがよりやってくる』
    『勉強会で発表するとインプットとアウトプットにつながって回っていく』
  • suzukenさん
    『勉強会で話すとか、勉強会に行って色んな人と話すとか、あるいは懇親会に行ってちょっとでも勇気を出して知らない人に話しかけるとか、それだけで学びのスピードとサイクルが違う』

教えることの学び

  • t_wadaさん
    ペアプロで経験の差がある、技能の差があるペアが組む際に、経験とか技能が上の人にメリットは有るのか?とよく聞かれる』
    『教えることは最大の学びである』
    『人にものを教えるっていうのは頭の中で再整理、自分の言葉にリフレーズしないと教えられない。それが自分の中の一番の知識の整理のもと。』
    『教える側に回ってみる。自分がまだ教える立場にないとかレベルにないとかいう感情をセーブして、自分がわかっていること、学んだことを他の人に伝えるんだというスタンスでアウトプットすると結構実りが多い。』
  • suzukenさん
    『毎年、インターン生にGoの講義をしている。まる3日かけて基礎を教えるということをやっている。
    すごい基礎的なことで、これGolang.orgのドキュメント読めばわかるじゃんと思いながら始めて、実際に講義資料を作ってプレゼンテーションしていって、かつ演習を交えながらやってって、教え方を考えると、なんで自分がそれを身につけられて、どういうふうに知識を身に着けてきて、なんで自分がこういう理解に至ったのかみたいなことを、何回もスキャンする。これが教えるっていうことの学びと感じる。』
  • t_wadaさん
    『教えるって言うと上から目線に見えるけど、教えるっていうよりも話すとか伝えるみたいなレベルでよくって、ブログとかQiitaとか自分が学んだこととかを自分の言葉でアウトプットしてみると実は自分が一番勉強になっている、そういったことを体験してほしい。』

アウトプットする価値があるのかということについて

  • t_wadaさん
    『新人・若手のエンジニアに 「自分が書くようなことって他の人がすでにやっているじゃないですか」、
    「自分がなにか加えるものがないところでアウトプットする意味があるんでしょうか」 みたいなことを言われ始めるので、そういうことに意味があるということを言っている。』
  • suzukenさん
    『話すとき毎回、この資料を作らなくても他の人の発表とかブログとか同じようなこと言ってるし、やんなくていいんじゃないかなと毎回思いながら書く。t_wadaさんはそういうことがあるのか?』
  • t_wadaさん
    『やっぱりいろんなプログラマの人と話すと、作者が第1人者の人がブログエントリを書いているのに、なんで一利用者の自分が何かを書けるんだろうか、みたいなことはいっぱいある。自己評価の不思議な低さっていうのは、文化的にはアウトプットとインプットのループが回らないので、もったいないなと思う。』
    Jenkinsの川口さんkohsuke (Kohsuke Kawaguchi) · GitHubの講演の話
    『情報発信、ブログとか発表とか公開みたいなものっていうのは、数学の未解決問題の証明みたいなものではなくて料理のようなものである。未解決問題の証明だったら一番最初に書いた人に価値がある。そうじゃなくて、料理の紹介みたいなものである、今日どんな料理を作ったとか、オーソリティの人がこういうレシピを公開しているんだけど、自分はこんな感じでアレンジしてやってみたとか、そういったものでも十分に価値がある。』

ゴミエントリと言われないために

  • t_wadaさん
    『たとえばQiita・ブログエントリで、「~を動かしてみた」っていう記事は、いつの情報かわかる、バージョン番号が明記されているとか組み合わせが明記されていると価値を持つ。』
    『情報の抑え方、詳細を省略しないで全てを記すとか、バージョン番号とか、いつどのような手順で何をやったのか、技術エントリにおいてはその一つ一つの再現可能性が信頼とかにつながっていくので、ものすごい類似の内容でもいいので、今日自分がどうやったのかそれを再現可能なステップでやると印象が良い。』

講演について

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン

  • t_wadaさん
    『技術の話を、技術を伝えるのではなくて、その技術を通じて、聞いてくれる人の日々がどう良くなるか、改善されるかとか、相手にとって何が大事なのかとか、何が嬉しいのかっていう立場に立って話をしよう。今自分が話をすることによって聞いてくださる方の明日からがどう変わるのかっていうことに力を込める。』




 聴いてて思ったけどajitofmは4・5人でわいわいお話してる回が多い?中で、この回は2人きりという点でも結構特殊な回だったのかもしれない。

 アウトプットすることについて、「自分が今更なにか書いても意味がないんじゃないか」っていう思いに囚われてしまうことが過去に何度もあったし、Qiitaのゴミエントリ問題があったりして、そういう考えの人はやっぱり多いのではないかと思う。自分はPHPを主に使っているけどPHPは歴史が長いので正直大体のことはすでに出尽くされている感があって、どうしても新規性とかユニークなものを重要視してしまいがちだけど、自分の中で学んだことを咀嚼するとか、そういう視点でアウトプットしていきたいなと思う。

 自分の会社では新入社員とかいないので人に何かを教える機会は全くないしこれからも来ないだろう・・・。でも勉強会とかで教える側に回ってみたいなぁとはちょっと思っていて、理由としては正直自分の勉強のためだけど、人に何かを教えるってことは、下手なことは言えない以上ちゃんと調べるからインプットになるということが大きいので挑戦してみたいなぁと思っていたりする。
プレゼンについても自分が話せることを話すだけではなくて、これを聞いた人の明日からの仕事の仕方とか行動に影響を与えられるかどうか考えてプレゼンを作っているというのは、そういう視点は自分になかったので、ためになるなぁとそこまで考えて作っているからすごいクオリティが高いんだなぁと知った。

 あとは身近にロールモデルが誰もいないので、t_wadaさんとかsuzukenさんに相談したり教えてもらえる環境があるって素直に羨ましい。
自分に関して言えば要領が悪いこともあって今まで勉強の仕方がわからなくて、手当たり次第に良さそうな本を買って読むみたいなことをしてみたり、結局わかった気になって何も身についてないって状態になってしまっていた。とりあえず必要な知識を必要なときにつまみ食いしながら学ぶ、なおかつちゃんと手を動かす事が大事だって最近気づいたみたいな経緯があって、最初の新入社員研修でエンジニアとしての学び方を直接教えてもらう機会があるって羨ましいなぁ、いいなぁと思った。
 最近は仕事中も設計と実装とかでどうすればいいのかわからなくて悩んでいる時間のほうが多くなってつまづきを感じている。わからないことっていくら考えてもやっぱり自分の中から出てこないので、人から教えて貰うのが一番早いんだろうなぁと思いつつも、相談できる人もいないので成長の速度が遅くて焦っていて、なんとかしたいとは思っているものの、本を読んで自力でなんとかするしかないのが辛い。なので学びのサイクルをうまく回せるように自分なりの方法を確立できればと思う。