Vapor Trail

明るく楽しく元気よく

『Teem Geek』を読んだ

どういうチームで働きたいのか、現状の何が問題なのか整理して考えるために読んだ。

 優れたチームの三本柱はHRTとしている。HRTとは謙虚(Humanity)・尊敬(Respect)・信頼(Trust)のことで謙虚(常に学ぶ)と尊敬(他の人を思いやる)は自分の中でできているつもりだが信頼(仕事を任せる、信用する)は実行できていないと感じた。
 現在のやり方では、プロジェクトメンバーの半分以上はBP(ビジネスパートナー)の人に参画してもらっている状況で、プロジェクトが終わると解散、また別のプロジェクトが始まって新しい別のBPの人が入るといった形になる。毎回スキルも性格もよくわからない別の新しい人が入るような状況では信頼して仕事を任せることは難しいと感じる。しかし、社員を増やすと仕事が減ったときにリスクとなってしまうため会社としてはBPの人たちを増やしていくようで方針のようで、そこらへんのミスマッチを最近感じている。そのためTrustできるようなチームで働いてみたいと思う。
  チーム開発をしてみたいと思って今の会社に入ったが、あまりチーム感がないことも問題だと感じている。チームの文化とは共有する経験・価値・目標のことであり、チームリーダーが文化を作るのではなくチームメンバーが文化を作るのだと書いている。なるほど、であればプロジェクトごとにメンバーが入れ替わる現在のやり方では文化を作ることは不可能である。
 ソフトウェア開発でよく実装フェーズのことを製造と呼んだりするが自分はこの言葉が好きではない。プログラマは単なる入れ替え可能な労働者ではないと思うからだ。 プロダクトを成功させるためには、チームがプロダクトの成功に責任を持ち、一丸となってミッションに合意することと書かれている。プロジェクトごとに(あるいはフェーズごとに)人手不足を外部の会社から借りて解消する開発のやり方では、リリースしたプロダクトの出来を見てもわかるようにうまくいかない(多重下請けの末端になればなるほど当事者意識が薄くなるのは当然だと思う)。

一流のアーキテクトと大量の二流のプログラマを採用すれば、優れたプロダクトができると考えている人がいる。できなくもないかもしれないが、刺激を与えてくれる優秀な人のいるチームでなければ楽しくないと思う。

やっぱり一緒に働く人たちがHRTが実践できて、チーム全員がプロダクトの成功に責任を持っている組織で働きたい。