Xbox One 、PS4 、Nintendo Switch のコンシューマ向けにも販売されている『The First Tree 』の開発者David Wehle氏がフルタイムのインディゲーム開発者になるまでの動画です。
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「正直、人生が変わるなんて思いませんでした。自分がゲーム開発者だとも思っていませんでした。僕はちょうど映画学校を卒業したばかりでユタ州 のど田舎に住んでいました。プログラミングのやり方も知らなかったし。正直、今でもよくわかっていません。」
10代の頃からゲームが好きでMODを作って遊んでいたDavidさん。 「宇宙ホテル、幽霊の出るキャンプ場、廃墟の街などを作っていました。 本格的なゲームを作ることができるのは大規模なスタジオや天才プログラマー だけだと思っていました。」
映画学校を出て映画編集の仕事をしていましたが、生活のために建築設計の仕事をすることにしました。
ゲームを作るきっかけは「Unityって知ってる?」という同僚の一言。 「コードを覚える必要ある?」 「そりゃまあね」スペイン語 の初級クラスで落第するくらい文法を覚えるのが苦手だったDavidさん。
「芸術系の自分にはプログラミングは無理だと思っていました。」
同僚が「Unityのビジュアルスクリプト プラグイン があるかも調べてみたら」と進めてくれました。 PlayMakerはノンコーディング でゲームを作ることができるツール。 PlayMakerを使うべきではないというレビューもありましたが、とりあえずやってみることにしたという。
「ネット上のコードマニアがそう言ったからって真実はどうかわからないと思ったんです。」
Unityのチュートリアル はすべてやってみたそうですが、「百万回ぐらいググりました。ゆっくりでしたが着実に理解することができました。」と苦労して少しずつゲームづくりを覚えたそうです。
『Dear Esther』や『Gone Home』をプレイしてアイデア をひらめいたDavidさん。
18ヶ月を費やして最初から最後まで30分でクリアできるゲーム『Home is Where One Starts』を作り上げました。
「僕はまだ家族を養うためにフルタイムで仕事をしていたので夜や週末に時間を取って作業していました。」
『Home is Where One Starts 』は壊れた家から出てきた少女が過去を克服する一人称視点の探索ゲームです。
ゲーム内容が少ないため仕方ないですが今日のインディゲームでは重要なマーケティング を怠ったという失敗もありました。でもそんなことは問題ではなく「ゲームを完成させ自分自身のゲームが作れて幸せでした」と語る。
「将来性のないフルタイムの仕事を続けていましたが、人に見せられる素晴らしいプロジェクトができました」
またDavidさんは『Home is Where One Starts』のおかげで、VR スタートアップ企業のThe Void で働くことにつながりました。
『Home is Where One Starts』はOculus Rift のサポートもしておりチーフエンジニアが興味を持ってくれたとのこと。
「すべてはUnityをいじったりPlayMakerを探したり自制心を身に着けてプロジェクトを完成させSteamで公開したおかげです。」
「The Voidで働いていたとき、最初のゲームで犯した間違いを修正してインディゲームを正しくローンチしたいと思いました。」
さらに18ヶ月後の2017年9月に『The First Tree』がSteamでローンチされ1年で15万ドルの利益を得ました。
2018年にはXbox One 、PS4 、Nintendo Switch でも発売されました。
そして2019年にはThe Voidでの仕事を辞めてフルタイムのインディゲーム開発者になりました。
DavidさんはGame Dev Unlocked を始めました。
Game Dev Unlockedはインディーゲームの立ち上げ、完成、マーケティング に焦点を当てたオンラインコース です。 「Game Dev Unlockedを始めた理由は、毎日どうやって成功したのかメールでいろいろな人に訊かれるからです。僕は数年にわたって得た経験、Google 検索、失敗、そして最終的な成功まですべてを伝えたいと思っています。」
Davidさんの動画からは、ゲーム開発で一攫千金というよりもプログラミングができないからゲームは作ることができないと諦めずに、とにかくやってみる、そして作りきって公開するということが大事というメッセージを学びました。