『不可能を可能にせよ! NETFLIX 成功の流儀』がめっちゃ面白かった

 

不可能を可能にせよ!  NETFLIX 成功の流儀

不可能を可能にせよ! NETFLIX 成功の流儀

 

 

創業者マークランドルフNETFLIXの立ち上げから取締役を辞任するまでのストーリー。ちなみにDVDによる郵送レンタルサービス時代の話が主でストリーミングについての話は出てこない。

 NETFLIXがはじめから順風満帆でうまく行ったわけではなく、ドットコムバブルの崩壊・資金調達・事業の選択と集中・採用・企業文化・社員のリストラと泥臭い話が出てきておもしろい。

ひらめきは簡単に起こらない

優れたアイデアひとつの裏にはろくでもない千のアイデアがある、それが真実だ。しかも両者の違いを見分けるのはとても難しい。

 ある日突然アイデアがひらめていて成功した!という話は単純化されていて、実はその裏ではダメなアイデアがたくさんボツになっている。

 マークランドルフは、一人ひとりにカスタマイズできるバット、専用に調合できるペットフード、パーソナライズド・シャンプーなどのアイデアを出したが共同創業者のリードヘイスティングスにすべて却下された。

 結局ビデオを返し忘れて延滞金が請求されたことがきっかけで、ビデオの郵送レンタルのサービスを思いつくが当初は採算がとれそうになかった。ちょうどその時DVDが普及し始めるときだったので、分厚いビデオではなく薄いDVDを利用した郵送レンタルでサービスを始めることができた。

 また起業するとなると自分で借金をして事業につぎ込むイメージがあるが、自分で身銭を切るべきではないと言っている。

「夢に資金を投じるなら、使うのは他人の金だけにしておけ」である。起業はリスキーだ。賭けるのは自分の身一つにするべきである。あなたはアイデアに人生を注ぎ込む。財布の中身を注ぎ込むのは他人にやってもらおう。

 スタートアップは綱渡りである。数カ月後には資金がショートしてしまう。そんな胃がキリキリするような状況で、自分のすべての時間とお金を注ぎ込んでしまうと、冷静な判断ができなくなるのだろう。

 仕事に熱中しつつも家族と共に過ごす時間を設けていたというのは印象的である。

人を大人として扱うこと

 シリコンバレーのIT企業というと、無料の豪華な社食やペットを連れて来ることができるオフィス、充実した福利厚生がクローズアップされるが、そういったものは企業文化でもなんでもない。

私たちのオフィスは明確なメッセージを発していた。主役は自分たちじゃない、お客様だと。個々で働く理由は目先の変わった特典や無料の社食があるからではない。仲間意識とやりがい、優秀な人々と難しくて面白い問題を解く時間を過ごすチャンスのためだ。

エンジニアはお金だけではなく、

  • 一緒に働く人達を尊敬できるか
  • 面白い課題に取り組めるか

この2点を求めているのだという。

 人は大人として扱われたいのだ。自分が信じるミッション、解決すべき問題、それを解決するための裁量を求めているのだ。尊敬できる能力を持った他の大人の中に身を置きたいのだ。

リーダーの役割は行き方ではなく行き先を伝えること

従業員に自由と責任そして裁量を与えることで、子供扱いせずにやりがいをもって働くことができる。

リーダーとしてのあなたの仕事は彼らにルートを判断させることである。道のない困難な旅の同行者としてこの顔ぶれを選んだのは、あなたが彼らの判断力を信頼し、彼らが自分のやるべき仕事わきまえているからであるはずだ。だからリーダーとして、全員を野営地に必ず到着させるための最善の方法行き方ではなく行き先を伝えることである。明確な座標を示したら、あとは自分で判断させよ。

 絶対うまくいかない

夢を現実に変えるために取れる最強の手段は簡単、とにかく始めてみればいい。アイデアがいけるかどうか本当に分かる唯一の方法は実行することだ。一生かけて考えるより、1時間やってみるほうが多くを学べる。だからこの一歩を踏み出してほしい。何かを創造し、形にし、テストし、売ってみよう。自分のアイデアが行けるかどうか実地に学ぼう。